‘経済・投資 Money’ カテゴリ
商品先物のリスクプレミアムと期間プレミアム( JAI Spring 2017)
2017-06-05
「商品先物の時間の経過とともに変化するリスクプレミアムと期間プレミアム」(デニス・B・チャベス、シニア・アナリスト、ヴァンガード・クォンティタティブ・エクイティ・グループ、ペンシルバニア州モルバーン、ジャーナル・オブ・オルタナティブ・インベストメント、2017年春号: "Time-Varying Risk Premiums and Term Premiums in Commodity Futures", by Denis B. Chaves, Senior Analyst at Vanguard’s Quantitative Equity Group in Malvern, PA. denis_chaves@vanguard.com, JAI Spring 2017) 本研究は、商品先物価格の期間構造に着目したもので、そこから抽出された情報に基づく2つのトレーディング戦略について述べており... → 続きを読む
長期経済循環下の株式リスクプレミアム…(SAJ2017年3月号)
2017-05-26
「長期経済循環の下での株式リスクプレミアムと資産配分」(山口勝業イボットソン・アソシエイツ・ジャパン(株)取締役会長、証券アナリストジャーナル2017年3月号) 同論文は、証券アナリストジャーナル本年3月号に掲載されたもので、極めて興味深く、示唆に富むものである。現在の日本株の最大のリスクは金利上昇であることを示唆する。「リスクプレミアム」は、投資にあたり、株式の適正価格を推定するために最も重要なファクターの一つである。その内容を、以下に誤解を恐れず簡単に紹介(但し、資産配分の部分は割愛する)し、一投資家の立場から私見述べることにしたい。なお、同論文は、極めてテクニカルな内容を含むので、正確、詳細には原典にあたっていただくことが必須である。 私見のポイントを冒頭に述べれば、現在の株価は適正ないし割安な水準であるが、歴史的マイナス金利・低金利水準にあるにも関わらず、物価上昇による悪しき金利... → 続きを読む
日本郵政の野村不動産ホールディングス買収報道に関する試験的一考察
2017-05-14
先週5月12日(金)の引け後、日本郵政による野村不動産ホールディングス(以下、野村不動産H)買収のニュースが各メディアで報道された。日本郵政は、メディア報道を受け、「本日、NHKニュース等、一部報道機関により、国内の不動産会社買収に関する報道がありましたが、本件は当社が発表したものではありません。当社においては、新たな資本業務提携について様々な可能性を検討しているところであり、開示すべき事実が決定された場合には速やかに公表いたします。」と 適時開示を行った。インサイダー取引や、風説の流布を回避するため意図的に非公式にメディアに伝達したとも推定される。同報道を受けて、週明けの15日の日本郵政、野村不動産ホールディングの株価に与える影響、戦略的意義、買収の選択肢、課題等について試験的な考察を行いたい。(なお、本稿は、あくまで情報提供目的であり、また、その内容の正確性、真実性、確実性等について保... → 続きを読む
超高齢化時代の家計貯蓄と資産選択(SAJ2017年5月号)
2017-05-11
「超高齢化時代を迎えた日本の家計の貯蓄と資産選択」(祝迫得夫 一橋大学経済研究所教授、証券アナリストジャーナル2017年5月号)長期的な日本経済を予想するに当たって興味深い論考である。本論文の内容を誤解を恐れず要約すれば以下のようになるであろう(詳細、正確には原典参照のこと)。1. ライフサイクル・モデルによれば、人口の少子高齢化の進行により、(1)貯蓄率の低下・マイナス化と、(2)家計のポートフォリオのリスク資産から安全資産へのシフトが起こることが予想される 2. しかし、貯蓄・家計の保有資産額とも、理論モデルの予想よりも年齢による低下が遅い3. 家計に占める株式のシェアについても、年齢による低下は見られず、過去20年間のデータに関する限り、少子高齢化の進行は、家計の保有資産額の増加ならびに資産額に占める株式シェアの上昇にプラスの影響を与えている。4. 90年代以... → 続きを読む
経済投資短歌: 為替レート変動について
2017-04-29
為替値*の 適値**自体も 大事だが 急な変動 避くはなお良し為替レートは、適正レベルに安定的に維持することが、経済活動のためには極めて重要なことであろう。投機的な資本移動等による急激な変動は、安定的な生産・消費・投資の経済活動とその成長の妨げとなる可能性が高い。各国政府、通貨当局は急激な為替変動への対応について、お互いに調査研究、情報交換、議論を重ね、共通認識を持つことが一層重要になっているように思う。いわずもがなであり、試行錯誤、失敗の連続の歴史ではであるかもしれないが、感じるところを表しておいた。実体に反した為替レートの維持は、ヘッジファンドの標的ともなり、市場メカニズムにより適正化されることは、通貨の歴史の教えるところでもある。いずれにしても、株式や商品の変動(ボラティリティ)と為替の変動(ボラティリティ)は経済に与える意味合いが違うと言えるであろう。* (ね;相場、レートの意)*... → 続きを読む
経済投資短歌: 2%物価上昇目標達成にこだわるべきでない日銀
2017-04-28
金融の 政策的(まと)は完全 雇用なり インフレ的(まと)は あくまで方便(ほうべん)
金融政策の目標はあくまで完全雇用経済成長である。完全雇用がほぼ達成された今、2%物価上昇目標達成にこだわるべきではない。
デフレが悪い、適度なインフレが良いとするのは、近年の先進国経済の状況から導かれた対処療法的なものであり、本質的なものではない。
実体経済はすでにデフレギャップを解消し、完全雇用経済にあると推定される。
繰り返しになるが、2%物価上昇目標というのは、景気対策、完全雇用経済を達成するためのものであり、それ自体が本来の目標ではないのである。
日本経済の低成長は、労働人口減少というボトルネックにより生じているものである。
今後の日本の政策目標は、1人当たりGDPの成長に重点を置くべきであり、その上でGDPの成長率をできるだけ高めることへの発想転換が必要である。
総額としてのGD... → 続きを読む
経済投資短歌(マーケット編) – マイナス金利の効果
2017-04-24
負の金利 唯一無二なる 効用は 円投機への 抑制効果黒田氏の 負の金利策 抑え込む 危険回避の 円への投機 マイナス金利の最大の効果は、リスクオフ時の"行き過ぎた"円への投機のけんせい、抑制機能であると推定される。黒田日銀の慧眼(けいがん)を感じる時がある。 留意すべき負の側面但し、負の側面もあることを忘れてはいけない。GCSではマイナス金利政策(NIRP: Negative Interest Rate Policy)について、主として以下の4つの理由で実体経済にネガティブな影響を与えるとコメントしてきた。① 利鞘縮小による金融機関収益への悪影響、リスク許容度の減少; 信用創造、金融システムへのマイナス効果② 家計部門が貯蓄超過にある日本において、マイナス金利は家計からの所得移転効果(家計の金利所得の減少)を持つ。これが消費にマイナス効果をもたらしている可能性がある。③... → 続きを読む
J-REITセミナー(20) UPDATE 2017.4 現状と投資の視点
2017-04-23
東証REIT指数は年初より5.28%下落(うち配当落推定0.9%pts)TOPIXを1.08%アンダーパフォーム(年初比)長期金利(10年国債利回り)は年初より5bpts下落リスクオフ傾向の投資家心理ファンダメンタルは改善傾向を維持; 但しモーメンタムは弱いJ-REIT平均分配金利回り3.85% -> JGBとのスプレッドは380bpt超J-REIT平均NAV倍率は1.18x -> 流動性を加味すると過熱感はないREITsは不動産サイクルを通し安定したインカムリターンを提供(ARESデータ)長期投資の視点から魅力的水準: NAV倍率、分配金利回り、流動性を加味し銘柄選択、時間分散投資2017/4/23 (価格時点 2017/4/21)FOR INFORMATION PURPOSE ONLY本コラム資料は情報提供目的のためのみに作成されたものです。 注意事項株式会社ジー・シー・エ... → 続きを読む
「石油価格の動きとエネルギー投資のリスク」(JAI, Spring 2017)
2017-04-12
「石油価格の動きとエネルギー投資のリスク」“Oil Price Movements and Risks of Energy Investments”, GREGORY BROWN, RAYMOND CHAN, WENDY Y. HU, AND JIAN ZHANG, THE JOURNAL OF ALTERNATIVE INVESTMENTS, SPRING 2017 本論文は、石油価格、エネルギー価格、公開エネルギー株式、エネルギーPEファンド投資のリスク・リターンに関する、2000年第1四半期から2015年第2四半期をサンプル期間にとった実証研究である。以下、簡単にその内容を紹介しよう。(詳細、正確には原典参照のこと)エネルギーPEファンドが提供するリスク・リターン特性エネルギーPEファンドへの投資は、公開エネルギー株への投資に比べて石油価格と低い相関を持ち、かつ中期的には、... → 続きを読む
個別コモディティ先物でポートフォリオを味付け(JAI, Spring 2017)
2017-04-09
「コモディティ先物でポートフォリオを味付けする-なおも良いレシピか?」“Spicing Up a Portfolio with Commodity Futures; Still a Good Recipe?”, ROBERT T. DAIGLER, BRICE DUPOYET, AND LEYUAN YOU, THE JOURNAL OF ALTERNATIVE INVESTMENTS, SPRING 2017インフレ懸念オルタナティブ投資ジャーナル2017年春号(Journal of Alternative Investment, Spring 2017)にコモディティ関連の論文が2つ掲載されている。実質的に完全雇用の状態にあると推定される米国経済で、FRBは利上げに舵を取る中、トランプ政権が積極的な財政政策を検討している、となればインフレ期待というべきか、インフレ懸念が出てくるのは自然... → 続きを読む
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