‘文化・社会 Culture’ カテゴリ
フラメンコ&ジャズ石塚隆充w/吉田サトシ@ときわ台De La Nature
2016-10-30
石塚隆充Duo Live”Sincro”Vol.9 w/吉田サトシ秋の夕べ、ときわ台駅北口ロータリーのヒマラヤ杉とケヤキに包まれ「デ・ラ・ナチュール」”De La Nature”で、今年も、「日の出ずる国のカンタオール」石塚隆充が帰ってきた。ジャズ・ギタリスト吉田サトシと共に。今宵は、石塚隆充のカンテとギター、吉田サトシのジャズ・ギターの饗宴だった。最近の石塚隆充は、フラメンコにこだわらず様々なジャンルの曲をカバーしている。この夜も、主としてアルバム”REVERSO”から、タンゴの名曲「想いの届く日」(”El Dia Que Me Quieras”)の完全一人弾き・語り、日本歌謡の「この道」、「ミ・アモーレ」、シャンソン「愛の讃歌」などのカバー曲を披露してくれた。「アンダ・ハレオ」ではフラメンコのリズムを伝えたかったのだろう、聴衆が手拍子で参加した。わたしが好きな石塚オリジナルの名曲「メル... → 続きを読む
英国EU離脱に思う
2016-07-09
英国の国民投票で離脱派が僅差ながら過半数(51.9%)占め勝利し、英国はEUを離脱することになりそうである。EU離脱を支持したある英国人の話日本在住の英国人の友人とこの件について話した。その友人は、標準的な英語を話す人である(ちなみに、英国という社会は、英語の発音で、民族や育ち、階級がわかり、区別する社会である)。彼は、EU離脱を支持したそうである。EU官僚支配からの離脱であり、欧州からの離脱ではない移民問題、あるいは英国の独立性が理由か、と問うたところ「ノー(No)」と答えた。彼によれば最大の理由は、EUの官僚制、官僚支配に対する「ノー(No)」拒絶であると答えた。欧州の一員であることに対する抵抗ではない、と強調した。ただ、彼は、「本当に離脱するのかどうかはわからない」とも述べた。「政治家が水面下で、離脱を回避するために工作をすることがあるかもしれない」と言うのである。EUに加盟しても通... → 続きを読む
Comedy Review: “Twenty Twelve” BBC
2016-05-14
Comedy ReviewTwenty Twelve - Series 1-2 BBC Twenty Twelve - Series 1-2 DVDロンドン五輪をテーマにした新しいテイストのコメディ"Twenty Twelve"は、BBC Fourで、2011年3月から2012年7月にかけて放映されたコメディー。シリーズ1、2で全13エピソードからなる。新しいテイストのコメディーで面白く全編を一気にに見てしまった。従来のコメディーと大きく異なるのは、笑いの場面で、作り手からここが笑う場面ですよということを伝える「笑い」音声が挿入されていないこと。笑うかどうかは視聴者次第、笑いの押しつけがなく極めてクールなコメディーという印象である。恐らくここ10年くらいで、笑声が挿入されるパターンから変化しているのだろう。ロンドン五輪の準備委員会(Olympic Deliverance Commis... → 続きを読む
アジェンデ@しゃれ街ときわ台”デ・ラ・ナチュール”
2016-04-01
アジェンデとは...しゃれ街ときわ台*の駅前のしゃれたカフェ・レストラン、”デ・ラ・ナチュール”で、アジェンデがくりひろげられた(2016.3.26)。ヒマラヤ杉を湛えたときわ台駅前ロータリーの夕闇と光の空間に融け込むように。アジェンデ(”Allende")とは、唯一無二の境地を拓くギタリスト小沼ようすけ、日本を代表するフラメンコカンテオール&ギタリスト石塚隆充、そして変則ギターを操り独自の世界を展開するギタリストKai Petiteにからなるバンド、ユニット。アジェンデは、ギタリスト小沼ようすけが呼びかけ結成された(添付パンフレットより)。当夜の小沼の説明によれば、異なるジャンルの音楽の才能の結集によって、大海原の向こう側にいく、何か新しい音楽の境地を開きたい、という小沼の想いを、石塚がスペイン語で名付けたもの、という。"allende"は英語の"beyond"にあたる言葉。"allen... → 続きを読む
英語セミナー(5) This Boy
2016-03-04
三角関係を歌った曲: 彼女と 僕(This Boy)とあいつ(That Boy)の対比'This Boy'は、1963年11月にリリースされたビートルズのオリジナル・シングル「抱きしめたい」のB面曲である。レノン=マッカートニー(主としてジョン)作。シンプルな曲であるが、ジョンのハスキーなボーカルを聴かせるバラード。僕(This Boy)とあいつ(That Boy)の対比が絶妙といえる。彼女をめぐるThis BoyとThat Boyの三角関係を歌っている。とても好きな曲である。ザ・ビートルズ・アンソロジー1 (The Beatles Anthology 1)、DISC2の4曲目で、「ツイスト・アンド・シャウト」('Twist And Shout')の後に収録されている。アンソロジーの編集も、ジョンのボーカルを効かした初期ビートルズの、強烈なロックとバラードを対比させており絶妙である。'Th... → 続きを読む
英語セミナー(4) シットコム2 Fawlty Towers
2016-02-27
"Fawlty Towers" 「間違いだらけのホテル」イギリス・シットコムの最高傑作のひとつイギリスのシットコムの最高傑作のひとつと言われる作品に"Fawlty Towers"があります。"Fawlty Towers"は「間違いだらけのホテル」とでも訳したらよいでしょう。元モンティ・パイソンのジョン・クリーズが主役で、イングランド南西部のトーキーにあるホテルのオーナー兼マネージャーであるバジル・フォルティを演じます。バジルとその妻のシビル、ウェイトレスのコーニー、スペイン出身で英語が喋れないウェイターのマヌエルがドタバタコメディーを繰り広げます。BBCで、1975年にシリーズ1の6話、1979年にシリーズ2の6話、全12話が放映されました。日本でも、東京12チャンネル(現在のテレビ東京)で、「Mr.チョンボ危機乱発」の邦題で放映されました。ユーモア、笑いは階級を超える: 例えばモンティ・... → 続きを読む
恋の骨折り損 (2) Love’s Labour’s Lost (2)
2016-02-18
女人禁止令は荒唐無稽、しかし恋も骨折り損: 人生のアイロニーシェイクスピアの本喜劇で、特に注目するのはビーロンとロザラインである。ビローンは自由人というべきか、嘲笑、愚弄癖を持つ、機知と諧謔に富む皮肉屋である。そもそも最初から、ナヴァール王の女人禁制令に懐疑的である(もっとも、ビローンは、恋が奨励されたとしても、今度は恋を嘲笑していたであろうが)。そして、ビローンはフランス王女の侍女3人のうちの1人ロザラインに恋してしまう。しかし、このラザラインはビローンにつれない、一筋縄ではいかない女性であり、ビローンはロザラインを口説きおとすのに骨を折る。結局のところビローンはロザラインに、そのくだらないしゃれのめし、嘲笑癖がなおったらお付き合いしましょう、とあしらわれてしまう、禁欲も自然に反するもの、しかし、恋もまた骨折り損である。人生のアイロニーを表した喜劇といえる。ファーディナンド王の女人禁止令... → 続きを読む
英語セミナー(3) Please Mister Postman
2016-01-20
”Please Mister Postman” from "With the Beatles", the second albumnビートルズのセカンドアルバム”With the Beatles"(ウィズ・ザ・ビートルズ)から、"Money"(マネー)と共に好きな1曲、"Please Mister Postman"(プリーズ・ミスター・ポストマン)を取り上げたいと思います。”With the Beatles"のアルバム・ジャケットは4人の顔の半分が影になったモノクロで、クールなビートルズのイメージを作り上げたものと言えます。このアルバムではオリジナルが8曲、カバーが6曲となっています。私の好きな"Money"、"Please Mister Postman"は共にカバー曲であり、ジョン・レノンがリード・ヴォーカルです。当たり前ですがヴォーカリストとしてのジョン・レノンが、ポール・マッカートニ... → 続きを読む
恋の骨折り損 Love’s Labour’s Lost
2016-01-18
シェイクスピア喜劇を楽しむためにはストーリーを追わないシェイクスピアの喜劇の楽しみ方は様々でしょうが、私はストーリーを追うことはしてません。それは言葉が中世の英語で難解なこともありますが、そもそもストーリーはシェイクスピアの喜劇の本質ではないと感じるからです。要は、シェイクスピア喜劇は、現代のシットコム(Situation Comedy)に近いのではないか、というのが私の推測です。シットコムにおいては、その場その場のシチュエーションにおける可笑しさ、それは時にジョークであり、ユーモアであり、風刺であり、コミックであるわけです。ストーリーは可笑しさ、笑いの連続によって織られていきまますが、中心ではない。勿論、ストーリー自体が「笑い」の種でもあります。これは私が現在、"Frends"(「フレンズ」)など現代のシットコムにはまっているからかもしれません。つまり、笑い、可笑しみによってストーリーが... → 続きを読む
英語セミナー(2) シットコム(Sitcom)
2015-12-31
シットコム(Sitcom: Situation Comedy)アメリカやイギリスで、毎シーズン、毎年くりかえし制作、放送されるテレビドラマに通称シットコムとよばれるコメディがあります。シットコムはシチュエーション・コメディ(Situation Comedy)の略で、特にドラマティックなストーリーの展開を売りにするのではなく、何でもない日常の生活、出来事を笑いのネタにするものです。ユーモアや風刺の「笑い」を翻訳して吹き替えで伝えるのは難しいため、シットコムが日本で放映されることは少ないと思いますが、比較的最近で「フレンズ」(FRIENDS)、かつての「奥様は魔女」(Bewitched)などが有名なところで、吹き替え版のDVDも出ています。英語には、ユーモア、ジョーク、コミック、風刺(satire)の伝統があります。生活、人生には元来、楽しいこともありますが、つらいこと、悲しいこと、苦しいこと... → 続きを読む
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