経済投資短歌2016.5.18 ミクロ経済学編

中湖 康太

ミクロ経済学編

需要の価格弾力性 (Price Elasticiy of Demand)

需要の 価格弾力性は 需要変化率 割る 価格変化率

需要の価格弾力性 1より大(弾力的)は 値上げで売上減

需要の価格弾力性 1より小(非弾力的)は 値上げで売上増

コスト増を 価格転嫁できぬのは 需要が 価格弾力的であるがため

 

(注) 通常、需要の価格弾力性が1より大きい場合を弾力的、1より小さい場合を非弾力的という。弾力的な場合、需要減少率が価格上昇率を上回り売上高が減少、非弾力的であれば、需要減少率が価格上昇率を下回り、売上高が増加するだろう。

最近、某小売り専門企業が値上げにより、売上高が減少したというニュースがあった。同企業の商品の需要の価格弾力性が弾力的(1より大)であったことを示しているかもしれない。

強いブランド力がある場合等には、非弾力的となり、売上高増につながるわけであるが、そこまで、ブランド力が強くなかったといえるかもしれない。

需要が価格弾力的であるため、円安、人件費等によるコスト増分を価格転嫁できない場合、利益が減少することになる。

需要が価格弾力的な商品を扱う小売業は、単純にコスト増を価格転嫁することには慎重であるべきであろう。価格が変動費を上回るなら、むしろ価格を下げることによって売上が伸び、利益を伸ばせる、又は利益の減少を抑制できる可能性がある。もっとも、価格弾力性が下方には非弾力的であるかもしれないので、見極めが重要だろう。

εx =  – (Δx/x) / (Δpx / px )

ここで、

εx: X財の需要の価格弾力性
Δx/x : X財需要量の変化率
Δpx / px : X財価格の変化率

以上

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