‘経済・投資 Money’ カテゴリ
経済短歌: 経常収支と日銀金融政策の自由度 Current account balance and the flexibility of BOJ’s monetary policy – economic tanka
2023-05-29
経済短歌 Economic Tanka
日銀の 異次元緩和 修正は 経常収支 赤字の脅威
The creeping threat of current account deficit should force BOJ to revise its unprecedented monetary easing.
日銀は 金利引き上げ 迫られる 経常収支 赤字になれば
日銀は 経常収支の 赤字化の 脅威をうけて 金利を上げる
Should the current account turn negative,
BOJ would be forced to turn the interest rate positive.
By Kota Nakako
2023/5/28... → 続きを読む
経済短歌: 米国債務上限問題 US Federal debt ceiling crisis – Economic Tanka
2023-05-29
経済短歌 Economic Tanka
米国の 債務上限 問題で まさかといえど それなりヘッジ
年中の 行事といえど 安心は できぬとショート 米トレジャリー
U.S. federal debt ceiling crisis:
I can't just sit back and do nothing,
To short U.S. Treasuries if anything.
By Kota Nakako
2023/5/28... → 続きを読む
保護中: 投資家ケインズ-8 Investor Keynes
2023-05-11
ケインズの投資の三原則
ケインズの一般理論において示された、株式投資のあり方は、「イールドに着目した長期投資」であった。しかし、ケインズの投資スタイルは、バイアンドホールド(買持ち)ではなかった。キャピタルゲインも積極的に取りにいく活発なもので、時に人が投機とも表現する短期的な売買も行っている。ここに、ギャップがあるのだが、これは一般理論が経済理論の書であるためであろう。イールド=投資収益率は、初期投資に対して、インカムゲインをキャピタルゲインから算出される。つまり、ケインズが「イールド」というとき、そこにはインカムゲインとキャピタルゲインも含まれている。そうすることで、一般理論の表現とケインズの現実の投資行動は合致する。
投資の三原則
ケインズの株式投資の原則を直截に知るには、友人、シティ関係者などへの書簡、覚書きを見るのが適当だ。ケインズのキングスカレッジのエステート委員会への覚... → 続きを読む
新NISA活用法を考える(2)
2023-05-08
NISA活用法を考える(2)
NISAで非課税になるといわれても、どのように使えばよいのか?戸惑う方も多いでしょう。ご参考までに著名なウォレン・バフェットの投資法の主なポイントをできるだけわかりやすくご紹介します。バフェットは過去50年超にわたり優れた投資成績を上げています。これは類まれな実績です。
ウォレン・バフェットの投資法の主なポイント
1.わからないものに投資するな
2.株式投資は、「株式」に投資するのではなく、「事業」に投資すると考えよ
3. 株式市場は短期的には投票機*だが長期的には計量器*である
4.市場が大幅に下落したときは目星をつけた銘柄を割安に投資する好機
5.わからないならインデックスに投資することが妥当(但し時間分散する)
補足
1.バフェットは自分が理解できない分野には投資はしません。得意フィールドにフォーカスする。自らの経験、職業、専門性、趣味... → 続きを読む
投資家ケインズ-7 Investor Keynes
2023-05-06
ケインズの累積投資収益
ケインズの投資収益の累積を分野別にみてみよう。Table-4に示されたケインズの投資活動は1920年から1945年の25年におよぶので貨幣の時間的価値を考慮する必要がある。これについては、これまで同様、便宜上Currency converter: 1270–2017 (nationalarchives.gov.uk)により、ポンドの現在価値(2017年)に換算した(下図; 購買価値ベース概算)。
証券投資からの収益が全体の84% 為替、商品15%
ケインズの投資による資産形成において最も貢献したのは、証券投資であり、累積の投資収益の約84%に及んでいる。全体の内訳は、①ポンドキャピタルゲイン35%、②ポンド配当30%、③ドルキャピタルゲイン13%、④ドル配当6%、⑤商品11%、⑥為替4%、⑦その他1%。
インカム重視の投資を良しとし、一般理論において、美... → 続きを読む
保護中: 投資家ケインズ-6 Investor Keynes
2023-04-25
ケインズの投資活動 ー 分野別にみる
ケインズの投資活動を、分野別(所得源泉別)に明らかにしたTable4(CWJMK-XII, 'Keynes as an investor')に従ってみてみよう。
なお、わかりやすさのため、Currency converter: 1270–2017; nationalarchives.gov.uk に基づき、ポンドの現在価値(2017年時点)に換算し、さらに2017年の平均ポンド円換算レート(145円)により円換算(2017時点)して、文中適宜示す(#)ことにする。
当初は為替の投資(投機)で大きな損失
1920年は、配当所得£815を得たのに対して、証券投資(£)で£602の損失、為替で£10,632(#4,480万円)の大きな損失を被った(ネットで£10,418の損失)。ケインズの実質的な投資家としてのスタートは必ずしも順調ではなかった。しか... → 続きを読む
投資家ケインズ-5 Investor Keynes
2023-04-17
アクティブな投資家
レバレッジ(借入)も使い活発に売買
ケインズは、「一般理論」でインカムを重視した長期投資の重要性を説いた。しかし、それは決してバイ・アンド・ホールド、買持ち(買ったら値動きに関係なく持ち続ける)という投資スタンスではない。実際のところ、ケインズは、レバレッジ(借入)も利用し、活発な売買を行う極めてアクティブな投資家であった。
最初の投資は22才、経済学の勉強を始めた年
ケインズが投資を開始したのは、1902年(19才)イートン卒業後、ケンブリッジ・キングス・カレッジに入学、経済学に興味を持ち、勉強を始めた1905年22才の時だと言われている。最初の投資は、Marine Insurance Companyの4株の購入だった。その6か月後エンジニアリング会社Mather and Plattの4株を購入した。1906年にケインズはインド省に入る。その後、仕事と確率論な... → 続きを読む
新NISA活用法を考える
2023-04-03
NISA活用法を考える・・・2024年より非課税枠拡大
新しいNISA
政府の資産所得倍増プランのもと、来年よりNISA(非課税口座)が拡充されます。NISAはもともと英国のISA(非課税口座)をモデルに2014年に始まりました。現在の非課税枠は一般NISA(20才以上)は株式・投資信託等を年間120万円まで、つみたてNISA(20才以上)は年間40万円まで、ジュニアNISA(20才未満)は年間80万円まで。それぞれ最大5年間、20年間、5年間非課税で保有可。
2024年からの新しいNISAでは、①非課税保有期間が無期限、②口座開設期間が恒久化、③つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能(いずれも18才以上が対象)、④年間投資枠が拡大(つみたて投資枠年間120万円、成長投資枠年間240万円、計最大年間360万円まで投資が可能)、⑤非課税保有限度額は、全体で1,800万円に(成長投資枠は... → 続きを読む
保護中: 投資家ケインズ-4 Investor Keynes
2023-03-22
美人投票説と長期投資
ケインズは一般理論で、株式市場を美人コンテストの投票に例えた。つまり、株式市場は、各人が自分が最も美人だと思う人に投票するのではなく、他の投票者が投票するだろう人に投票する、平均的意見がどうなのかに知性をふりしぼって予想する場であると辛辣に言う。
「ここでメタファーをやや変えていうならば、プロフェッショナルな投資は投票者(競争者)が100の写真から6人の美人を選ぶ新聞のコンテストに例えられる。賞は、全体の投票者が最も多く投票した女性を選んだ人に与えられる。各投票者が自分が最も美人だと思う人を選ぶのではなく、他の投票者が最も投票するであろう女性を選ぶのである。そして他の投票者も同じ観点から投票する。つまり、自らの判断で最も美しい人を選ぶのではないだけでなく、平均的意見により最も美人だとする女性を選ぶことでもないことになる。つまり、われわれの全インテリジェンスは、平均... → 続きを読む
ケインズと黒田日銀。そして植田日銀への期待 What we can hope for Ueda BOJ with English summary
2023-03-15
ケインズと黒田日銀。そして植田日銀への期待
(Summary in English)
Kuroda BOJ's different dimentional monetary easing, in my view, is based on the idea J.M. Kyenes revealed in his General Theory that 'the public authority itself could borrow through the banking system on an unlimited scale at a nominal rate of interest' in the liquidity trap situation. (CH.15 INCENTIVES TO LIQUIDITY)
Mr. Ueda, next BOJ governor, brie... → 続きを読む
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