‘文化・社会 Culture’ カテゴリ

英訳 万葉撰歌-90 Selected Poems of Manyoshu-90 (1-161)

2025-11-22
北山に たなびく雲の 青雲(アヲクモ)の 星離れ行き 月を離れて The blue clouds drifting over the mountains northern. Are moving away from the stars and from the moon. 北山に たなびく雲の 青雲(アヲクモ)の 星離れ行き 月を離れて 持統天皇 (現代語訳) 北山にたなびく雲の青雲は、星から離れてゆき、月を離れていった。 The blue clouds drifting over the mountains northern. Are moving away from the stars and from the moon. Empress Jito   ...
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英訳 万葉撰歌-89 Selected Poems of Manyoshu-89 (1-160)

2025-11-22
燃ゆる火も 取りて包みて袋には 入ると言はずや 面知るを雲 They say you can take, wrap and put in a bag even a burning fire. Oh clouds, why not someone you know the figure? 一書に曰はく、天皇崩りましし時の太上天皇の御製歌二首 燃ゆる火も 取りて包みて袋には 入ると言はずや 面知るを雲 持統天皇 (現代語訳) 一書に、天皇が崩御した時に、太上(持統)天皇作られたという歌二首 燃えさかる火を取って包んで袋に入れると言うではないか。お姿を知っているものを、雲よ。 Two poems written by the retired empress (Jito) when the emperor passed away, according to one  ...
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英訳 万葉撰歌-88 Selected Poems of Manyoshu-88 (1-28)

2025-11-21
春過ぎて 夏来(キタ)るらし 白(シロ)たへの 衣干(コロモホ)したり 天(アメ)の香具山 Spring has passed and summer appears to have come along, As pure white clothes are hung out to dry on the heavenly Mount Kagu. 天皇の御製歌(オホミウタ)  春過ぎて 夏来(キタ)るらし 白(シロ)たへの 衣干(コロモホ)したり 天(アメ)の香具山 持統天皇 (現代語訳) 春が過ぎて夏が来たらしい、真白な衣が干してある天の香具山に。 Spring has passed and summer appears to have come along, As pure white clothes are hung out to dry on the h...
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英訳 万葉撰歌-87 Selected Poems of Manyoshu-87 (2-166)

2025-11-20
磯の上(ウヘ)に 生(オ)ふるあしびを 手折(タヲ)らめど 見すべき君が ありといはなくに I will cut the Japanese andromeda growing by the shore, And show it to you, not in this world any more. 磯の上(ウヘ)に 生(オ)ふるあしびを 手折(タヲ)らめど 見すべき君が ありといはなくに 右の一首は、今案(カムガ)ふるに、移し葬(ハブ)る歌に似ず。けだし疑はくは、伊勢神宮(イセノカムミヤ)より京に還(カヘ)りしときに路(ミチ)の上(ヘ)に花を見て、感傷哀咽(アイエツ)して、この歌を作るか。 (現代語訳) 右の一首は、今考えてみると、移葬の時の歌らしくない。もしかすると、伊勢神宮から京に還る時に、路の上に花を見て、感傷哀咽して、この歌を作ったのかもしれない。 磯...
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英訳 万葉撰歌-86 Selected Poems of Manyoshu-86 (2-165)

2025-11-19
うつそみの 人なる我(ワレ)や 明日(アス)よりは 二上山(フタガミヤマ)を 弟(イロセ)と我(ア)が見む I in this world would see Mt. Futagami, rather. From tomorrow, as my full brother. 大津皇子の屍(カバネ)を葛城(カヅラギ)の二上山に移し葬(ハブ)し時に、大伯皇女(オホクニノヒメミコ)の哀しび傷みて作らす歌二首 うつそみの 人なる我(ワレ)や 明日(アス)よりは 二上山(フタガミヤマ)を 弟(イロセ)と我(ア)が見む (現代語訳) 大津皇子の遺体を葛城の二上山に移葬した時に、大伯皇女が悲しんで作られた歌二首 この世(<=うつそみ;人・世などを導く枕詞)の人である私は、明日からは二上山(今の奈良県と大阪府の境にある山。大津皇子の埋葬された地)をわが弟(弟世&l...
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英訳 万葉撰歌-85 Selected Poems of Manyoshu-85 (2-164)

2025-11-19
見まく欲(ホ)り 我(ア)がする君も あらなくに なにしか来(キ)けむ 馬疲(ツラ)らしに I wish to see you. But you are no longer here. Why have I come only to tire out my horse here? 見まく欲(ホ)り 我(ア)がする君も あらなくに なにしか来(キ)けむ 馬疲(ツラ)らしに 大伯皇女 (オホクニノヒメミコ) (現代語訳) 会いたいと思うあなたも、もういないのに、何のために来たのだろう、いたずらに馬が疲れるだけなのに。 I wish to see you. But you are no longer here. Why have I come only to tire out my horse here? Okuni no Himemiko...
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英訳 万葉撰歌-84 Selected Poems of Manyoshu-84 (2-163)

2025-11-19
神風(カムカゼ)の 伊勢(イセ)の国にも あらましを なにしか来(キ)けむ 君もあらなくに I should have stayed in Ise Province, where the wind blow divine.   Why did I come back to the capital without you, alone? 大津皇子の薨りましし後に、大来皇女の伊勢の斎宮より京に上りし時に作りませる御歌二首 神風(カムカゼ)の 伊勢(イセ)の国にも あらましを なにしか来(キ)けむ 君もあらなくに (現代語訳) 大津皇子が亡くなった後に、大伯皇女がの伊勢の斎宮より上京した時に作られた歌二首 神風の吹く伊勢の国にもいればよかったのに、どうして都に帰って来たのだろう。あなたもいないのに。 Two poems composed when Princess Dai...
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英訳 万葉撰歌-83 Selected Poems of Manyoshu-83 (2-106)

2025-11-17
二人(フタリ)行けど 行き過ぎかたき 秋山を いかにか君が ひとり越ゆらむ The autumn mountains, difficult even for two people to cross, How do you alone manage to cross? 二人(フタリ)行けど 行き過ぎかたき 秋山を いかにか君が ひとり越ゆらむ 大伯皇女 (オホクニノヒメミコ) (現代語訳) 二人で行っても越えがたい秋の山を、どのようにしてあなたは一人で越えていることだろう。 The autumn mountains, difficult even for two people to cross, How do you alone manage to cross? Okuni no Himemiko 2-106   ...
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英訳 万葉撰歌-82 Selected Poems of Manyoshu-82 (2-105)

2025-11-17
我(ワ)が背子(セコ)を 大和(ヤマト)へ遣(ヤ)ると さ夜(ヨ)ふけて 暁露(アカトキツユ)に 我が立ち濡(ネ)れし As I send my dear to Yamato, the darker the night has grown, Then I am soaked by the dew at dawn.  (題詞) 大津皇子(オオツノミコ)の竊(ヒソ)かに伊勢の神宮に下りて上り来る時に、大伯皇女(オオクノヒメミコ)の作りませる歌二首 我(ワ)が背子(セコ)を 大和(ヤマト)へ遣(ヤ)ると さ夜(ヨ)ふけて 暁露(アカトキツユ)に 我が立ち濡(ネ)れし (現代語訳) (題詞) 大津皇子(オオツノミコ)がひそかに伊勢神宮に下り、帰ってくる来る時に、大伯皇女(オオクノヒメミコ)が作られた歌二首 あの人を大和に見送ろうとすると、夜も更けて、やがて明方の露にわたし...
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英訳 万葉撰歌-81 Selected Poems of Manyoshu-81 (8-1656)

2025-11-15
酒坏(サカヅキ)に 梅の花浮かべ 思ふどち 飲みての後(ノチ)は 散りぬともよし Drinking sake with like-minded friends floating plum blossoms in the cup, I don’t care if they are scattering, after drinking up. (題詞) 大伴坂上郎女の歌一首 酒坏(サカヅキ)に 梅の花浮かべ 思ふどち 飲みての後(ノチ)は 散りぬともよし (現代語訳) 酒坏(サカヅキ)に、梅の花を浮かべて、気の合う仲間同士(=思ふどち)で飲んだ後は、散ってしまってもかまいません A poem by Otomo no Sakanoue no Itsurame Drinking sake with like-minded friends floating plum...
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