米中貿易戦争の本質と今後の読み

中湖 康太

ハイテク知的所有権をめぐる攻防

わたしは、米中貿易戦争の本質はハイテク知的所有権の保護に関する攻防とみている。米国は知的所有権が保護のないまま自由貿易を行えば、中国に良いとこどりをされる。それは覇権の喪失をも意味するだろう。とすれば、多大な犠牲を払っても、ハイテク知的所有権を保護する動きにでることになる。

中国は、米国市場という巨大なマーケットを失うという代償を払うということ以上に、ハイテク産業が打撃を受ける可能性がある。中国が米ハイテク知的所有権が無くても、自国のハイテク産業の優位性を保てるという自信、力があれば、米国の圧力に抵抗、屈しないだろう。

ポイントは、保護貿易によって米ハイテク知的所有権を保護できるかどうか

米国は知的所有権の侵害を、保護貿易で本当に阻止できるのか、ということが決定的に重要なポイントになる。保護貿易によっても知的所有権の侵害が阻止できないのであれば、貿易戦争は囚人のジレンマにおちいるだろう。

保護貿易によって米国が知的所有権を保護できれば、中国の損失は最大となる、と想定できるとすれば、中国はハイテク知的所有権のルール化に応じるという選択肢をとるかもしれない。

つまり、ポイントは、保護貿易によって米国がハイテク知的所有権を保護できれるのかどうか、ということになるだろう。

8/224/19

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