バリュー投資入門(11) バフェット2008(3)評価基準

中湖 康太

価値創造と事業経営の視点

前回に引き続き、序論の最後の部分を見ていきたい。バフェットとチャーリーがバークシャーをどのように見て経営しているかについて述べられている。

分類の妙

バフェットは、バークシャーについて、価値の源泉については2つの分野に、事業経については4つの分野に分けている。

価値の源泉は、①金融事業と②非金融事業という分け方をしており、事業は、①ユーティリティ事業、②保険事業、③金融・金融商品事業、④投資事業、である。

わからないものには投資しない、数字だけでは投資しない

会社経営について、ポートフォリオの分散投資に通じるものがある。但し、事業分野はバフェットが理解、熟知し、競争優位を発揮できるものにフォーカスしていることがわかる。わからないものには投資しない、数字だけでは投資しない、というバフェットの考え方が表れている。

投資においては過小評価されて証券に投資する、というのがバフェットの基本だが、事業においては適正評価されたものを取り込むという視点が述べられていることも興味深い。言葉通りとってよいだろうか?

以下、バフェットの言葉(中湖抄訳)

評価基準(Yardsticks)

2つの価値と4つの事業

バークシャーには2つの価値の分野がある。一つは、株式、債券、現金同等物への投資である。2008年末に1,220億ドルとなった。これには金融事業、ユーティリティ事業が保有する投資は含まれていない。第二の価値源泉に割り当てているからである。このうち約585億ドルは保険フロートによるものだ。

バークシャーの第二の価値の分野は、投資と保険事業以外からの収益である。この収益は67の非保険会社からもたらされた。

市場の下落による減少

2008年に、投資はバークシャー1株当り90,343ドルから77,793ドルに減少した。これは、市場の下落によるもので、株式や債券の(純)売却によるものではない。
第二の価値源泉は、バークシャー1株当り4,093ドルから3,921ドルに減少した。

いずれのパフォーマンスも満足いくものではない。今後、それぞれにおいて、バークシャーの本源的価値を妥当な率で増加させることが必要である。

適正評価にされた事業の買収

しかし、今後、我々のフォーカスはこれまでの分野だけにとどまるものではない。過小評価された証券を購入するだけでなく、適正に評価された価格で事業を買収したいと思っている。

4つの事業分野: 異なるB/SとP/L

さて、以下、バークシャーの4つの主要な事業分野について述べる。それぞれが全く異なるバランスシート(B/S)と損益計算書(P/L) の特徴を持っており、標準的な財務諸表では評価、分析することはできないだろう。チャーリーと私はバークシャーを4つの事業に分けて見ているのである。。

以上

2018/10/8

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