相場格言短歌: 逆日歩に買いなし・逆日歩に売りなし Backwardation

中湖 康太

(格言)

逆日歩に買いなし・逆日歩に売りなし

(短歌) その一

信用の 売り残多し 買いよりも 逆日歩払い 踏み上げに泣く

(短歌) その二

信用残 売り手が多く 逆日歩に 踏み上げ食らい 泣きっ面(つら)に蜂(はち)

 

(Tanka)

There are more margin sellers,
Than margin buyers on a certain stock, incidentally.
It is a pity is that the sellers must pay the premium/backwardation, not the buyers,
And would possibly suffer short squeezes and painful losses consequently,
Adding insult to injury.

 

(コメント)
信用取引では通常、買い手が金利を支払い、売り手が金利を受け取ります。ところが売り残が買い残を上回ると、逆に、売り手が買い手に日歩(金利)を支払わなければならなくなります。これが逆日歩(ぎゃくひぶ)です。

この逆日歩をどう見るか、についての「逆日歩に買いなし」、「逆日歩に売りなし」という全く逆のことを意味する格言があります。

「逆日歩に買いなし」というのは、逆日歩が生じている現象をそのままあらしています。つまり、買い手がいないから(売り手が買い手より多いので)逆日歩が生じているのです。

一方、「逆日歩に売りなし」というのは、踏み上げ相場の懸念をあらわしているといってよいでしょう。

信用の売い手が買い手を上回る、つまり多くの人が、その株が下がるとみていると理解することが可能です。

これには2つの問題があります。ひとつは、本来もらうべき日歩を逆に払わなくてはいけないこと(逆日歩)。

もうひとつは、売り手は、いずれは売るべき現物の株を調達しなければならないことです。つまり、信用売り残が多いことは将来の買い圧力につながる、つまりテクニカルな株価の上昇要因となるのです。これが「踏み上げ」とよばれる現象です。信用の売り手は、逆日歩(金利)を支払うはめになるだけでなく、売り手自らの買いによって生じる踏み上げにより損失を被ることになりかねないのです。 

中湖 康太 Kota Nakako

(以上)

© kota nakako, gcs

Copyright© 2020 株式会社ジー・シー・エス(GCS) 中湖康太 経済投資コラム All Rights Reserved.