‘経済・投資 Money’ カテゴリ

なぜ和歌を読むか? – 投資の観点から Why I read wakas? From investment standpoint.

2019-09-23
もちろん、それは言葉、文学に対する興味があるからであり、好きだからです。 しかし、それだけではありません。投資の観点からの理由があります。 それは、バリュー投資の観点から、相場の変動にあまり執われすぎないためです。 投資の極意は、欲にとらわれないこと、であるように思います。 欲を捨てる。 儲ける為に投資する。しかし、欲にとらわれない。 損切が重要なのは、実はこのメンタル面にあると思います。 中湖康太 9/23/19 It's because I am interested in language and like literature. But it's not simply because of that. There is a reason from investment standpoint. It's because I don't want to be ar...
→ 続きを読む

「移民社会」を考える Thinking about immigration

2019-08-27
『「移民社会」をどう捉えるか』三田評論2019年7月号特集 三田評論2019年7月号は『「移民社会」をどう捉えるか』を特集している。その中で、「移民社会化から考えるこれからの日本」という識者5人の座談会が掲載されている。少子高齢化・人口減少社会の日本で、移民は避けて通れない重要なテーマである。読んで感じたことを5点ほど述べたい。 過去30年に270万人超にまで急増した移民 まず第一に、移民(在留外国人数)は、1980年代の終わりには90万人台だったのが、2018年末には273万人へと3倍になっている、過去30年で急増しているという事実。移民は将来の課題ではなく、既に現実であること。 移民急増の背景 第二に、移民は、グローバリズムの進展の中で、また日本のデフレ経済の中で、安い労働力への需要により増えてきた面があること。最近では、特に少子高齢化、人口減少の中で、移民の受け入れは避けて...
→ 続きを読む

個人消費が伸びないのも過大公的債務の負の資産効果

2019-08-26
個人消費が伸びないのは過大の公的債務の負の資産効果 -  Weak consumption caused - the negative wealth effect caused by huge public debt 個人消費が伸びないことが経済政策上、大きな課題となっている。これも、過大な公的債務が、個人の将来への不安を高め、消費の頭を抑えていると推定される。また、現在、および将来の増税を予想しての消費者行動ともいえる。年金財政に対する不安も同様である。 わたしは、これを過大な公的債務による消費者行動であり、負の資産効果と考える。 求められる効率的効果的な財政金融政策 しかし、だからと言って緊縮財政策をとることは適切ではないだろう。重要なのはこういったマイナス点も考慮して効率的な財政金融政策を打ち出すことであるであろう。 8/26/19...
→ 続きを読む

日本企業の設備投資 過大な公的債務によるクラウディングアウト

2019-08-26
設備投資と株式市場-わが国の現状と今後の活性化を期待して- 証券アナリストジャーナル8月号特集を読む 本号特集の問題意識としては、日本企業のキャッシュフローに対する設備投資が欧米主要国に比べて少ない、「これらを増加させるには何が必要か」ということがあるようである。 過大な公的債務によるクラウディングアウトとする見方 しかし、わたしは日本企業は、必ずしもすべき投資を怠っているわけではないと考える。この問題を考えるとき、日本企業がおかれたマクロ的制約を考える必要があるであろう。つまり、過大な公的債務が企業の投資意欲を削いでいる側面がある。広い意味でのクラウディングアウトが生じている可能性がある。 日本企業の貯蓄超過はマクロ的制約(ISバランス)による 昨年9月発表された2017年度の法人企業統計で、金融・保険業を除く企業の内部留保にあたる利益剰余金が446兆円に上った。「6年連続の増...
→ 続きを読む

米中貿易戦争の本質と今後の読み

2019-08-24
ハイテク知的所有権をめぐる攻防 わたしは、米中貿易戦争の本質はハイテク知的所有権の保護に関する攻防とみている。米国は知的所有権が保護のないまま自由貿易を行えば、中国に良いとこどりをされる。それは覇権の喪失をも意味するだろう。とすれば、多大な犠牲を払っても、ハイテク知的所有権を保護する動きにでることになる。 中国は、米国市場という巨大なマーケットを失うという代償を払うということ以上に、ハイテク産業が打撃を受ける可能性がある。中国が米ハイテク知的所有権が無くても、自国のハイテク産業の優位性を保てるという自信、力があれば、米国の圧力に抵抗、屈しないだろう。 ポイントは、保護貿易によって米ハイテク知的所有権を保護できるかどうか 米国は知的所有権の侵害を、保護貿易で本当に阻止できるのか、ということが決定的に重要なポイントになる。保護貿易によっても知的所有権の侵害が阻止できないのであれば、貿易...
→ 続きを読む

政治的不確実性がマーケットに及ぼす影響 – SAJ7月号読む

2019-08-24
政治的不確実性がマーケットに及ぼす影響 - 証券アナリストジャーナル7月号特集を読む 昨今、米中貿易摩擦に代表されるように、国家主権、保護主義的な動きによる政治的不確実性が高まっている。そのマーケットに及ぼす影響の大きさは実感するところである。SAJ7月号では、それを定量的に分析することを試みている。 政策不確実性指数(EPUインデックス) 行動経済学的なアプローチで新聞記事をベースに不確実性を指数化したのが、政策不確実性指数(Economic Policy Uncertainty Indices: EPUインデックス)である。EPUとVIX(S&P500のインプライド・ボラティリティ・インデックス)に高い相関性があることを指摘している(伊藤新)。 リスクプレミアムの上昇とリターンの低下 また、政策不確実性がエクイティ・プレミアムに影響を及ぼし、株式リターンを低下させてい...
→ 続きを読む

議決権行使について – SAJ6月号読む

2019-08-22
議決権行使について - 証券アナリストジャーナル6月号特集「議決権行使」を読む SAJ6月号では議決権行使が特集されている。SAJでは、基本的に株主としての機関投資家の議決権行使の実効性を論じている。もちろん議決権行使を通じて、投資先企業の経営に影響を与え、株主価値、企業価値を高める経営をうながすことが目的である。 議決権行使への関心の高まり - 日本版スチュアードシップ・コード、コーポレートガバナンス・コード 背景には、アベノミクスの第三の矢、成長戦略にのっとり、2014年2月の「責任ある機関投資家の諸原則」(日本版スチュアードシップ・コード)制定、15年6月の企業の持続的成長と中長期的な企業価値向上のための「コーポレートガバナンス・コード」の施行があるという。このような資本市場の本来的な機能が政府主導によってはじめて積極化するというのはいかにも日本的であるという感もあるが、経緯は...
→ 続きを読む

リカード「経済学原理」を歩く-147 土地税(Land Tax)-13 セイの誤り-2-2

2019-08-20
【コメント】リカードは、地代を考慮すれば資本の利益率は同じであり、また税を実質的に負担しているのは、生産者ではなく消費者であるとする。セイの誤りは、地代を考慮にいれていないことであるとしている。 (訳) セイ氏のここでの誤りは、これら農業者2者のうち、一方の生産物の価値は、資本を回復させた後に、他方の生産物の価値はよりも大きく、耕作者たる両者の純収入は、その差だけ違ってくると仮定していることにある。セイ氏は、これら耕作者が支払わなければならに地代の違いを考慮にいれることを、完全に見落としている。同一の用途に対して2つの利益率があるということはあり得ない。したがって、同一の資本に対して生産量が異なるときは、異なってくるのは地代であり、利益ではない。2000フランの資本をもつある人が、その利用によって10,000フランの純利益を得ることができ、8000フランの資本を持った他の人が4000フ...
→ 続きを読む

リカード「経済学原理」を歩く-146 土地税(Land Tax)-12 セイの誤り-2-1

2019-08-14
【コメント】リカードは、土地税に関し、セイを引用し、その誤りを指摘する(次回) (訳) 「隣地が、牧草地、森林地で、年間12,000フラン相当の生産物をもたらし、その費用がわずか2000フランにしかならないとすると、隣人は年間10,000フランの純収入を得ることになる。土地の生産物の12分の1は、どんなものであれ徴収する、という法律がある。この法律によって、第1に、1000フラン相当の穀物が徴収され、第2に、1000フラン相当の干し草、畜牛、木材が徴収される。何が起こったか? 当人からは、純所得4000フランの4分の1が徴収される。その所得が10,000フランだった隣人からは、その10分の1だけ徴収される。所得は、資本を完全に使用前の状態に回復させて残った純利益である。商人は、1年間の全売上に等しい所得を得るだろうか?多分、得ないだろう。彼の所得は、前払い分を上回った売上の部分に過ぎ...
→ 続きを読む

リカード「経済学原理」を歩く-145 土地税(Land Tax)-11 土地税は生産を阻害する

2019-08-12
【コメント】リカードは、土地に課されるいかなる税も、生産を阻害しないことはない、とする。政府を逆なでさせないためか、曲りくどい言い回しになっている。 (訳) もし土地にいかなる税金もかけられず、他の方法により徴収されたなら、農業は、これまで以上に繁栄したであろう。なぜなら、土地に課せられる税金は、いかなるものも農業を促進することにはならないからだ。穏やかな課税は、多分おおきな足かせにはならないだろう。しかし、それが生産を促進することにはならない。英国政府は、セイ氏が想定したような見解はもたなかった。農業階級の将来の税金を免除すること、国家が必要とする供給を他の階級から得るとはしなかった。政府は、ただ次のように言うだけだ。「土地にこれ以上の負担をかけることはないだろう。しかし、政府は他の方法によって、国家の緊急時に、分担すべき全ての税を徴収する権利を有している」と。 実物税、あるいは...
→ 続きを読む

« 以前の記事
Copyright© 2019 株式会社ジー・シー・エス(GCS) 中湖康太 経済投資コラム All Rights Reserved.